【初心者向け】ゼネコンとは?意味や仕事内容をわかりやすく解説

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「ゼネコン」という言葉を聞いたことはあるけれど、具体的にどんな会社なのかよくわからない、という方も多いのではないでしょうか。

ゼネコンとは、大規模な建築物の設計から施工までを一貫して手がける総合建設会社のことです。

この記事では、ゼネコンの意味や仕事内容、サブコンとの違い、大手5社の特徴、年収・働き方、就職に役立つ資格まで網羅的に解説します。建設業界への就職・転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

目次

ゼネコンとは?意味をわかりやすく解説

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ゼネコンとは、建物をつくる工事全体を取りまとめる建設会社のことです。

ゼネコンは「General Contractor(ゼネラルコントラクター)」を短くした言葉です。日本語にすると「総合建設業者」という意味になります。ビルやマンション、病院、ショッピングモール、橋など、大きな建物やインフラをつくる会社です。

ゼネコンの特徴は、建物の設計から工事、完成までをすべてまとめて行える点です。普通の建設会社や工務店は、工事の一部だけを担当することが多いです。しかしゼネコンは、たくさんの業者をまとめるリーダーのような役割を果たします。

ゼネコンの仕事内容

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ゼネコンの仕事内容は、大きく4つに分けられます。

  • 設計
  • 施工管理
  • 営業
  • 研究開発

それぞれ説明していきます。

設計

設計とは、建物の図面をつくる仕事です。

建物の外観や部屋の配置、使う材料などを決めていきます。お客様の希望を聞きながら、安全で使いやすい建物を計画します。

設計には3つの種類があります。見た目やデザインを考える「意匠設計」、地震や台風に耐える骨組みを考える「構造設計」、電気や水道、空調を計画する「設備設計」です。

施工管理

施工管理とは、工事現場を管理する仕事です。

工事が予定どおりに進んでいるかを確認します。また、現場で働く職人さんたちへの指示出しも行います。

施工管理には4つの役割があります。スケジュールを管理する「工程管理」、建物の質を守る「品質管理」、事故を防ぐ「安全管理」、予算を守る「原価管理」です。

営業

営業とは、新しい仕事を取ってくる活動です。

お客様のもとへ足を運び、建設の相談を受けます。そして、工事の依頼につなげていきます。

建物が完成するまでには長い時間がかかります。そのため、ゼネコンの営業はお客様と信頼関係を築くことがとても大切です。

研究開発

研究開発とは、新しい技術を生み出す仕事です。

地震に強い建物のつくり方や、工事を早く進める方法などを研究します。最近では環境にやさしい技術の開発も進んでいます。

大手ゼネコンは自社の研究所を持っていることが多いです。新しい技術をつくることで、他社との違いを生み出しています。

ゼネコンと建設会社・サブコンの違い

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ゼネコンと建設会社・サブコンは、それぞれ仕事の役割が違います。

ゼネコンは、大きな建物をつくるときの「まとめ役」です。お客様から工事を直接受け、全体の計画を立て、多くの業者に指示を出しながら工事を進めます。

建設会社や工務店は、住宅など小さめの建物をつくることが多いです。地元に根付いて営業しているのが特徴です。

サブコンは、ゼネコンから仕事を受ける「専門業者」です。電気工事や空調工事など、決まった分野の工事を担当します。

それぞれの違いを表にまとめました。

ゼネコン建設会社・工務店サブコン
立場元請け(仕事を直接もらう)元請けまたは下請け下請け(ゼネコンから仕事をもらう)
役割工事全体のまとめ役建物をつくる専門分野の工事を行う
工事の規模ビルや施設など大きい建物住宅など小〜中規模工事の一部分

サブコンは「Sub Contractor(サブコントラクター)」の略です。主に電気工事、空調工事、水まわりの工事、消防設備の工事などを行います。ゼネコンは、こうした専門業者と協力して建物を完成させます。

ゼネコンの種類

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ゼネコンは、会社の規模によって大きく4つの種類に分けられます。

  • スーパーゼネコン
  • 準大手ゼネコン
  • 中堅ゼネコン
  • 地場ゼネコン

それぞれ説明していきます。

スーパーゼネコン

スーパーゼネコンとは、売上高が1兆円を超えるゼネコンのことです。

日本には5社しかなく、鹿島建設・大林組・清水建設・大成建設・竹中工務店が該当します。東京スカイツリーやあべのハルカスなど、日本を代表する建物を手がけています。

海外でも多くの工事を行っており、技術力・規模ともに業界トップの存在です。

準大手ゼネコン

準大手ゼネコンとは、売上高がおよそ3,000億円から1兆円のゼネコンです。

スーパーゼネコンに次ぐ規模を持ち、全国で大きな工事を手がけています。マンション建設やトンネル工事など、特定の分野に強みを持つ会社が多いのが特徴です。

中堅ゼネコン

中堅ゼネコンとは、売上高がおよそ1,000億円から3,000億円のゼネコンです。

特定の地域や専門分野で強みを持っています。鉄道工事や港湾工事など、得意な分野に特化している会社も多いです。

地場ゼネコン

地場ゼネコンとは、特定の地域で活動するゼネコンのことです。

地元の公共工事や民間の建設工事を中心に手がけています。その土地の事情に詳しく、地域のインフラを支える大切な存在です。規模は小さくても、地元から信頼されている会社が多いです。

スーパーゼネコン大手5社とは

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ゼネコン大手5社とは、スーパーゼネコンと呼ばれる日本を代表する5つの建設会社のことです。

すべて売上高が1兆円を超えており、技術力・規模ともに業界トップクラスです。東京スカイツリーや東京タワーなど、日本を代表する建物を数多く手がけています。

企業名本社所在地創業年特徴
鹿島建設東京都港区1840年グループ会社数が多く、土木・開発事業に強い
大林組東京都港区1892年海外事業や再生可能エネルギー事業に積極的
清水建設東京都中央区1804年宮大工の技術を受け継ぐ伝統建築に強み
大成建設東京都新宿区1873年5社で唯一の非同族経営、大型土木工事に強い
竹中工務店大阪府大阪市1610年建築工事に特化、5社で唯一の非上場企業

それぞれ説明していきます。

鹿島建設

鹿島建設は、1840年創業の歴史あるゼネコンです。

「技術の鹿島」と呼ばれ、日本初の超高層ビルである霞が関ビルを手がけました。200社を超えるグループ会社を持ち、海外での不動産開発にも積極的です。

代表的な建物には、フジテレビ本社ビルや新国立美術館などがあります。

大林組

大林組は、1892年に大阪で創業したゼネコンです。

現在は東京に本社を置き、国内外で大規模な都市開発を行っています。再生可能エネルギー事業にも力を入れており、海外のPFI事業では国内トップシェアを誇ります。

代表的な建物には、東京スカイツリーや六本木ヒルズなどがあります。

清水建設

清水建設は、1804年に宮大工として創業した歴史あるゼネコンです。

宮大工の技術を受け継ぎ、社寺建築や伝統建築を得意としています。従業員数は5社の中で最も多く、医療・福祉施設の受注実績も豊富です。

代表的な建物には、サンシャイン60や歌舞伎座タワーなどがあります。

大成建設

大成建設は、1873年創業のゼネコンです。

スーパーゼネコン5社の中で唯一、創業家が経営に関与しない「非同族経営」の会社です。大型の土木工事に強みを持ち、海外のインフラ整備にも取り組んでいます。

代表的な建物には、新国立競技場や羽田空港国際線ターミナルなどがあります。

竹中工務店

竹中工務店は、1610年創業で、5社の中で最も長い歴史を持つゼネコンです。

スーパーゼネコンで唯一の非上場企業で、本社は大阪にあります。建築工事に特化しており、売上の約9割が建築部門です。

代表的な建物には、東京タワーやあべのハルカス、日本武道館などがあります。

ゼネコンの年収・働き方とは

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ゼネコンの年収は、会社の規模によって異なります。スーパーゼネコン5社の平均年収は約1,050万円、準大手ゼネコンは約900万円、中堅ゼネコンは約860万円です。日本の平均年収が約460万円であることを考えると、ゼネコンは高年収が期待できる業界といえます。

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ゼネコンの種類平均年収
スーパーゼネコン約1,050万円
準大手ゼネコン約900万円
中堅ゼネコン約860万円

働き方については、建設業界では長時間労働が課題となっていました。しかし、2024年4月から時間外労働の上限規制が適用され、残業時間は「月45時間・年360時間」が原則となっています。この規制により、各社で働き方改革が進み、残業時間の削減や週休2日制の導入が広がっています。

近年は福利厚生も充実しており、住宅手当や資格取得支援、研修制度などを整備する企業が増えています。大規模なプロジェクトに携われるやりがいがある一方で、天候や工期の影響を受けやすい仕事でもあります。

ゼネコンへの就職に必要な資格

ゼネコンへの就職には、特別な資格がなくても可能です。ただし、資格を持っていると就職・転職で有利になり、キャリアアップや給与アップにもつながります。

ここでは、ゼネコンで特に役立つ4つの資格を紹介します。

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資格名種類合格率活かせる職種
建築士国家資格約10%(一級)設計、施工管理
施工管理技士国家資格約40〜60%(1級)施工管理
建設業経理士民間資格約30〜60%(2級)経理、事務
宅地建物取引士国家資格約15〜17%営業、開発

建築士

建築士は、建物の設計や工事監理を行うための国家資格です。一級建築士を取得すると、超高層ビルやドームなど、あらゆる規模の建物を設計できます。

ゼネコンの設計職を目指す方には必須の資格です。総合合格率は約10%と難関ですが、令和2年から受験資格が緩和され、大学卒業後すぐに受験できるようになりました。

施工管理技士

施工管理技士は、工事現場の管理を行うための国家資格です。建築・土木・電気など専門分野ごとに7種類あり、それぞれ1級と2級があります。

1級を取得すると、規模を問わずすべての工事で「監理技術者」として責任者を務められます。ゼネコンの施工管理職にとって、キャリアアップに欠かせない資格です。

建設業経理士

建設業経理士は、建設業に特化した経理知識を証明する資格です。建設業は一般的な会計と異なる独自のルールがあり、専門知識が必要です。

1級・2級を取得すると「経営事項審査」で加点対象となり、公共工事を受注したいゼネコンで特に重宝されます。経理や事務職を目指す方におすすめです。

宅地建物取引士

宅地建物取引士(宅建士)は、不動産取引の専門家を示す国家資格です。宅建の勉強を通じて、民法や建築基準法など建設業にも関わる法律知識が身につきます。

一部のゼネコンでは昇進条件にしている企業もあり、営業職や開発部門で働く方に役立つ資格です。

まとめ|ゼネコンとは大規模建築を手がける建設会社

ゼネコンとは、設計から施工まで工事全体を取りまとめる総合建設会社のことです。オフィスビルや商業施設、トンネルや橋など、大規模な建築物を手がけています。

ゼネコンの仕事内容は設計・施工管理・営業・研究開発と幅広く、サブコンや専門業者をまとめるリーダー的な役割を担います。売上規模によってスーパーゼネコン・準大手・中堅・地場に分類され、特に鹿島建設・大林組・清水建設・大成建設・竹中工務店の5社は「スーパーゼネコン」と呼ばれています。

年収は日本の平均を大きく上回り、2024年からは働き方改革も進んでいます。建築士や施工管理技士などの資格を取得すれば、キャリアアップの可能性がさらに広がります。建設業界に興味がある方は、ぜひゼネコンへの就職を検討してみてください。

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この記事を書いた人

売上げ30億円規模の建設会社で11年間施工管理従事。億越えの土木公共工事を数多く竣工。2024年Liftco合同会社設立、代表として元請土木建設会社の書類支援サービスを展開しながら、SEOライティングでマーケティングやリクルート支援を行う。

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