栗石(くりいし)とは?土木の専門用語をわかりやすく解説!

栗石

栗石(くりいし)とは、建築・土木工事で使用される直径5cm~15cm程度の丸みを帯びた石材です。栗の実に似た形状が名前の由来です。

主に基礎工事での地盤安定化や排水性向上に使われます。一般的に「拳大」と表現される大きさで、石同士の間に隙間ができやすく水はけが良いのが特徴です。

「くりいし」の他に「ぐり」や「ぐり石」とも呼ばれ、建設業界では「ぐり」という呼び方が一般的です。

項目内容
正式名称栗石(くりいし)
別称ぐり、ぐり石
サイズ直径5cm~15cm程度
形状丸みを帯びた形
主な用途基礎工事、地盤改良、排水層

栗石は自然の川石または採石場で砕いた石が使われ、建設工事の重要資材として活用されています。

目次

栗石と割栗石の違い

栗石と割栗石は形状と用途に明確な違いがあります。栗石は自然の丸みを帯びた形状をしているのに対し、割栗石は岩石を人工的に割って作られた角ばった形状が特徴です。

栗石は水はけの良さが重視される基礎工事や排水層に適しています。一方、割栗石は角ばっているため石同士がかみ合い、高い安定性を発揮します。この特性から、割栗石は擁壁工事や法面保護工事などに多く使用されます。

サイズについても違いがあり、栗石が5cm~15cm程度であるのに対し、割栗石は一般的に10cm~30cm程度とやや大きめです。

項目栗石割栗石
形状丸みを帯びている角ばっている
成り立ち自然石または砕石岩石を人工的に割ったもの
サイズ5cm~15cm程度10cm~30cm程度
特徴水はけが良い石同士がかみ合って安定する
主な用途基礎工事、排水層擁壁工事、法面保護

価格面では、栗石よりも割栗石のほうがやや高価な傾向にあります。これは割栗石の製造過程で人工的な加工が必要となるためです。工事の目的や現場条件に応じて、適切な種類を選択することが重要です。

栗石の用途

栗石は建設現場で様々な用途に使用されています。主な用途は基礎工事、排水工事、路盤工事の3つに分けられます。

基礎工事では、建物の土台を安定させる役割を担います。地盤の弱い場所に栗石を敷き詰めることで、荷重を分散させて沈下を防止します。「栗石地業」と呼ばれるこの工法は、日本の伝統的な木造建築でも広く使われてきました。

排水工事では、栗石の隙間を利用した透水性の高さが重宝されます。雨水や地下水を効率よく排出する「栗石暗渠(あんきょ)」は、宅地造成や農地整備で活用されています。

用途内容・効果
基礎工事地盤改良、荷重分散、沈下防止
排水工事透水層形成、雨水排出、湿気対策
路盤工事舗装の下地、凍結防止、耐久性向上

栗石は大型構造物だけでなく、家庭の庭づくりでも活用されています。和風庭園の「栗石敷き」や雑草対策としての「栗石マルチング」が代表例です。

価格は一般的に1立方メートルあたり4,000円~8,000円程度で、工事規模や地域によって変動します。天然石と砕石では、天然石のほうがやや高価な傾向にあります。

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この記事を書いた人

売上げ30億円規模の建設会社で11年間施工管理従事。億越えの土木公共工事を数多く竣工。2024年Liftco合同会社設立、代表として元請土木建設会社の書類支援サービスを展開しながら、SEOライティングでマーケティングやリクルート支援を行う。

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