管渠(かんきょ)とは、下水や雨水を収集し排水するために地下に埋設される管路のことです。
管渠は主に都市部のインフラとして重要な役割を担っています。管渠には生活排水の処理、雨水の排水、公衆衛生の維持などの機能があります。
管渠という言葉は「管」と「渠」を組み合わせた言葉です。「管」は円筒形の通路、「渠」は水路を意味しています。そのため、管渠は「水を通すための管状の水路」という意味になります。
管渠は「かんきょ」と読むのが一般的ですが、「かんごう」と読まれることもあります。どちらの読み方も正しいとされています。
下水道システムにおいて、管渠は各家庭や建物からの排水を収集し、下水処理場まで運ぶための重要な役割を果たしています。管渠は通常、コンクリートや塩化ビニール、陶器などの素材で作られています。
近年では、管渠の老朽化が社会問題となっています。特に高度経済成長期に整備された管渠は更新時期を迎えつつあり、計画的な維持管理や更新が求められています。
管渠(かんきょ)の種類
管渠(かんきょ)には様々な種類があり、それぞれ特徴や用途が異なります。
ここでは主な分類方法と各種類の特徴について解説します。
形状による分類
円形管渠
円形管渠は最も一般的な形状です。断面が円形であるため、構造的に強度が高く、水の流れもスムーズです。直径は150mm~3000mm程度まで様々なサイズがあり、用途に応じて選定されます。主に小~中規模の下水道に使用されています。
矩形管渠
矩形管渠は四角形の断面を持ちます。大量の水を流す必要がある場所や、設置スペースに高さ制限がある場合に採用されます。幅広い設計が可能で、大規模な下水道幹線などに用いられることが多いです。
材質による分類
鉄筋コンクリート管
鉄筋コンクリート管は強度が高く耐久性に優れています。大口径の管渠に適しており、耐用年数が長いという特徴があります。重量があるため施工には大型機械が必要です。
塩化ビニル管
塩化ビニル管は軽量で施工性が良く、耐食性に優れています。小口径の管渠に多く使用され、取り扱いが容易なことから住宅地域の下水管として広く採用されています。
陶管
陶管は古くから使用されている材質で、耐食性と耐久性に優れています。しかし、衝撃に弱く、現在では新設工事には少なくなっています。
設置方法による分類
開削管渠
開削管渠は地表を掘削して管を設置する方法で、最も一般的な工法です。コストが比較的低いですが、交通や周辺環境への影響が大きいという特徴があります。
推進管渠
推進管渠は地表を掘らずに、発進立坑から到達立坑まで地下から管を押し込んで設置します。交通への影響が少ないですが、コストが高くなります。
シールド管渠
シールド管渠は大規模な地下管路の建設に使用される方法です。シールドマシンを使用して地下トンネルを掘り進みながら管を設置します。大深度や長距離の管渠敷設に適しています。
機能による分類
汚水管渠
汚水管渠は家庭や事業所からの生活排水や産業排水を処理場まで運ぶための管渠です。密閉性が高く、小口径から中口径のものが多いです。
雨水管渠
雨水管渠は降雨時に発生する雨水を河川などに排水するための管渠です。短時間に大量の水を流すため、大口径のものが多く使用されます。
合流式管渠
合流式管渠は汚水と雨水を同一の管渠で流す方式です。施設数が少なくて済むメリットがありますが、大雨時に未処理水が放流されるリスクがあります。
管渠(かんきょ)の工事の作業手順
管渠(かんきょ)の工事は、計画的かつ正確な手順で進められます。
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