ボーラス舗装(透水性舗装路床浸透)とは?土木の専門用語をわかりやすく解説!

ボーラス舗装とは、道路工事で用いられる透水性の高い舗装工法です。一般的なアスファルト舗装と比べて多くの空隙(すきま)を持ち、雨水を路面下に浸透させる機能があります。

ボーラス舗装の主な特徴は以下の通りです。

  • 高い透水性と排水性を持つ
  • 騒音を低減する効果がある
  • 路面の水はねやスリップを防止する

この舗装は表層に特殊なアスファルト混合物を使用し、通常のアスファルトの約2〜3倍の空隙率を持っています。そのため、雨天時でも路面に水たまりができにくく、安全性が向上します。

ボーラス舗装は住宅地や学校周辺などの騒音対策が必要な場所や、豪雨対策として都市部の道路、駐車場などで採用されています。また、ヒートアイランド現象の緩和や地下水の涵養にも貢献する環境配慮型の舗装として注目されています。

目次

ポーラスアスファルトと開粒度アスファルトの違い

ポーラスアスファルトと開粒度アスファルトは、どちらも空隙の多い舗装材料ですが、構造や性能に重要な違いがあります。

両者の特徴を比較すると以下のようになります。

比較項目ポーラスアスファルト開粒度アスファルト
空隙率約20%約15%
使用材料特殊改質アスファルト+高品質骨材通常のアスファルトバインダー
透水性非常に高い中程度
騒音低減効果3〜5デシベル1〜3デシベル
耐久性高い中程度
施工コスト高い比較的安価
維持管理定期的な清掃が必要比較的容易
主な用途高速道路、主要幹線道路、住宅地近接道路一般道路、駐車場

ポーラスアスファルトは空隙率が高く、特殊な改質アスファルトを使用しているため、優れた透水性と騒音低減効果を発揮します。しかし、その分コストが高く、目詰まり防止のための定期的なメンテナンスが必要です。

一方、開粒度アスファルトは空隙率がやや低めで、通常のアスファルトバインダーを使用しているため、コスト面では有利です。ただし、透水性や騒音低減効果はポーラスアスファルトより劣ります。

道路の使用目的や周辺環境、予算などに応じて、適切な舗装材料を選択することが重要です。豪雨対策や騒音対策が特に必要な場所ではポーラスアスファルトが、コスト重視の場合は開粒度アスファルトが選ばれる傾向があります。

ボーラス舗装の施工方法

ボーラス舗装の施工は特殊な技術と専門知識が必要です。一般的なアスファルト舗装とは異なり、空隙率の確保や透水性能の維持のための温度管理や転圧方法に専門性が求められます。

施工方法には複数の種類があり、現場の条件や求められる性能に応じて最適な方法を選択します。施工後の品質確認も重要な工程です。

詳しい施工手順や注意点、品質管理方法については「ボーラス舗装の施工方法完全ガイド」をご参照ください。

ボーラス舗装のメリット

ボーラス舗装には、従来の舗装方法と比較して多くのメリットがあります。道路環境や安全性の向上に貢献する特徴を持っています。

ボーラス舗装のメリット1:優れた透水性と排水性

ボーラス舗装の最大のメリットは優れた透水性と排水性です。空隙率が20%前後あるため、雨水を素早く下層に浸透させることができます。これにより、路面に水たまりができにくく、雨天時の走行安全性が向上します。

一般的なアスファルト舗装では、雨が降ると路面に水がたまりやすいですが、ボーラス舗装ではその心配がありません。時間雨量50mmの豪雨でも、ほとんどの雨水を路面下に浸透させることができます。

ボーラス舗装のメリット2:騒音低減効果

ボーラス舗装は優れた騒音低減効果を持っています。タイヤと路面の接触で発生する音を舗装内の空隙で吸収するため、一般的なアスファルト舗装と比較して3〜5デシベルの騒音低減が可能です。

特に高速道路や幹線道路など交通量の多い場所では、この騒音低減効果が周辺環境の改善に大きく貢献します。住宅地に近接する道路では、住民の生活環境向上につながります。

ボーラス舗装のメリット3:水はね防止とスリップ抑制

ボーラス舗装は水はね防止効果も優れています。雨天時に車が走行すると発生する水はねを大幅に抑制するため、歩行者や他の車両への影響を軽減できます。

また、路面に水が留まりにくいため、特に雨天時のスリップ防止効果があります。タイヤと路面の接地性が向上し、制動距離が短くなるため、事故リスクの低減につながります。

ボーラス舗装のメリット4:環境負荷の低減

ボーラス舗装は環境面でも優れた特性を持っています。雨水が地中に還元されることで地下水涵養に貢献し、また舗装内の水分蒸発により路面温度の上昇を抑制します。

これによりヒートアイランド現象の緩和にも効果があり、都市部の環境改善に役立ちます。さらに、雨水の急激な流出を防ぐことで、都市型洪水のリスク低減にも貢献しています。

ボーラス舗装のデメリット

ボーラス舗装には多くのメリットがある一方で、いくつかの注意すべきデメリットも存在します。導入を検討する際には、これらのデメリットも考慮する必要があります。

ボーラス舗装のデメリット1:空隙の目詰まり

ボーラス舗装の最大のデメリットは、時間の経過とともに空隙が目詰まりを起こす点です。道路上の砂やほこり、落ち葉などが舗装内部の空隙に蓄積していくことで、透水性能が低下していきます。

この目詰まりを防ぐためには、定期的な清掃が必要となります。特殊な高圧洗浄機を使用した清掃は維持管理コストの増加につながります。立地条件によっては、年に数回の清掃が必要な場合もあります。

ボーラス舗装のデメリット2:高い初期コスト

ボーラス舗装は一般的なアスファルト舗装と比較して、初期コストが1.5〜2倍程度高くなります。特殊な材料や施工技術が必要であるため、導入コストが高額になるのは避けられません。

また、下地処理や排水構造の整備にも費用がかかるため、予算の制約がある場合は導入が難しい場合があります。この高コストが、ボーラス舗装の普及を妨げる一因となっています。

ボーラス舗装のデメリット3:耐久性の問題

ボーラス舗装は空隙が多い構造のため、一般的なアスファルト舗装より耐久性が低い傾向があります。特に重交通道路では、舗装体の強度不足による破損や変形が発生しやすくなります。

寒冷地では凍結融解の繰り返しにより舗装が劣化しやすく、また夏季の高温時には舗装の柔軟性が増し、わだち掘れなどの変形が生じやすくなります。これらの問題により、舗装の寿命が通常より短くなる場合があります。

ボーラス舗装のデメリット4:適用環境の制限

ボーラス舗装はすべての場所に適しているわけではありません。例えば、地下水位が高い地域や軟弱地盤の場所では、透水性が逆効果となり路盤の支持力低下を招く恐れがあります。

また、油や化学物質を扱う工場周辺、頻繁に土砂が流入する場所など、特定の環境では適さない場合があります。環境条件によっては、ボーラス舗装の効果を十分に発揮できないケースもあるため、導入前の綿密な調査が必要です。

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この記事を書いた人

売上げ30億円規模の建設会社で11年間施工管理従事。億越えの土木公共工事を数多く竣工。2024年Liftco合同会社設立、代表として元請土木建設会社の書類支援サービスを展開しながら、SEOライティングでマーケティングやリクルート支援を行う。

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