ボーラス(透水性)舗装は、雨水の地下浸透を促進し、都市型洪水の抑制や地下水の涵養に貢献する環境に配慮した舗装工法です。
当社では、高品質なボーラス舗装を提供するため、以下の施工手順と留意点を徹底しています。
ボーラス舗装の施工方法と施工上の留意点
不陸整正・上層路盤・基層
下層路盤の平坦性と締固め度を入念に確認します。不陸や沈下が見られる箇所については、適切な修正作業を実施して均一な支持力を確保します。
透水性を考慮した適切な材料を使用し、設計に基づいた所定の厚さに敷設します。特に透水機能を損なわないよう、適切な粒度構成と空隙率を持つ構造に仕上げることを重視します。
通常の舗装と異なり、プライムコートは原則として行いません。ただし、施工現場の状況によって雨水浸透による下層路盤強度の低下が懸念される場合のみ、高浸透性乳剤を使用したプライムコートを実施して路盤の保護を図ります。
2. 施工準備
使用する混合物の配合設計書を作成し、監督者に提出して事前承認を取得します。透水性能と強度のバランスが適切であることを確認した上で施工に移ります。
施工予定区域周辺からの土砂等の流入を防止するための措置を実施します。特に透水性舗装は目詰まりに弱いため、周辺からの汚染物質が入り込まないよう、適切な排水経路の確保と保護を行います。
施工日の天候予測を入念に確認します。ボーラス舗装は降雨時の施工が品質に大きく影響するため、降雨が予想される日の施工は回避し、最適な気象条件下での作業を計画します。
3. アスファルト混合物の製造
ボーラス舗装用混合物の特性を考慮し、プラントの製造能力低下を踏まえたサイクルタイムを設定します。必要量と製造時間を綿密に計算し、現場での待機時間を最小限に抑える計画を立案します。
粗骨材が多い配合のため過加熱しやすい特性があることを認識し、適切な温度範囲を維持するための管理体制を構築します。製造工程全体を通じて温度モニタリングを行い、品質の安定化を図ります。
製造された混合物の均一性を確保するため、製造工程の監視を徹底します。定期的なサンプリング検査を実施し、所定の品質基準を満たしていることを確認した上で出荷します。
4. 運搬作業
施工現場とプラントの距離を考慮したサイクルタイムに基づき、適切な運搬車両台数を配置します。運搬経路の事前確認と最適化を行い、交通状況も加味した効率的な運搬計画を立案します。
清潔で平坦な荷台を持つダンプトラックを選定し、使用前に入念な点検を行います。混合物の付着防止のため、荷台内面に適量の油脂または溶液を薄く塗布して材料のロスを防ぎます。
混合物の温度低下を防止するため、2〜3枚の保温シートを準備し、積み込み後直ちに使用します。荷台全体を隙間なく覆い、適切なシート固定を行うことで、運搬中の熱損失を最小限に抑えます。
高温材料を運搬する危険性を認識し、交通法規を遵守した安全運転を徹底します。急発進や急制動を避け、カーブでの慎重な運転など、混合物の品質維持と安全確保の両面に配慮した運転を心がけます。
5. 舗設面の清掃
舗設予定面の入念な清掃を行い、粉塵や異物を完全に除去します。透水性舗装は表面の清浄さが性能に直結するため、高圧エアーや掃除機などを用いて丁寧に清掃作業を実施します。
路面が湿っている場合は、ガスバーナーなどを使用して十分に乾燥させます。舗装面全体が均一に乾燥するよう注意を払い、水分が残らないように処理します。
既設舗装との境界部を丁寧に整備し、段差が生じないように調整します。構造物との接合部も入念に処理し、将来的な剥離や破損を防止するための下地を整えます。
タイヤなどに付着した乳剤の飛散を防止するため、特に交差点や作業車両の出入口付近には石粉を敷設します。周辺環境や構造物への汚染を防止するための対策を徹底して実施します。
6. タックコート施工
ボーラス舗装に適したゴム入りアスファルト乳剤を準備します。施工面積と所定の散布量から必要量を正確に計算し、過不足なく使用できるよう準備します。
ディストリビュータまたはエンジンスプレヤーを用いて、規定量の乳剤を舗設面に均一に散布します。ムラのない散布を行うことで、舗装全体の接着性を均一に確保します。
縁石などの構造物への乳剤の飛散を防止するため、石粉塗布、紙貼布、板による保護などの対策を実施します。美観を損なわないよう、細心の注意を払って作業を進めます。
タックコート散布後は、乳剤中の揮発分が適切に分解するための養生時間を十分に確保します。この間の車両通行を管理し、万が一剥離などが生じた場合は、該当箇所に再度タックコートを施して品質を確保します。
7. アスファルト混合物の舗設
舗装厚に正確に合わせた型枠を設置し、施工精度を確保します。アスファルトフィニッシャを準備し、スクリードを適切に加熱して作業開始に備えます。
スクリード高と横断勾配を設計図面に基づいて適切に調整します。フィニッシャの進行方向を正確に設定し、作業速度も現場条件に合わせて最適化します。
ボーラス混合物は温度低下が早いことを考慮し、迅速かつ連続的な敷均し作業を行います。材料分離を防止しながら、表面組織が均一になるよう細心の注意を払って施工します。
舗装作業中は舗装厚さを継続的に確認し、必要に応じて微調整を行います。混合物の温度も現場条件に応じた目標値を設定し、常に適切な範囲内に維持するよう管理します。
機械施工が困難な箇所は人力で舗設しますが、その際も温度低下が早いことを認識し、手早く均一な施工を心がけます。既設舗装との継目部分は特に入念に処理し、最小厚さは最大粒径以上を確保して飛散を防止します。
8. 転圧作業
敷均し完了後は時間を無駄にせず、直ちに初期転圧を開始します。マカダムローラを使用し、混合物が高温のうちに適切な圧力で転圧を行います。ヘアークラックの発生を防止するため、温度管理には特に注意を払います。
ローラへの混合物付着を防止するため、適切な量の水を噴霧します。過剰な水は舗装品質に悪影響を及ぼすため、必要最小限の使用にとどめます。転圧の速度と方向を事前に確認し、効率的な作業を計画します。
混合物温度が約70℃前後になったタイミングで二次転圧を実施します。この温度帯での転圧により、空隙つぶれを防止しながら適切な密度を確保します。温度計を用いて適切なタイミングを見極めます。
タイヤローラを使用して仕上げ転圧を行い、表面の平坦性と均一性を向上させます。全体にムラのない転圧を行い、美観と機能性を兼ね備えた仕上がりを目指します。
気象条件に応じて転圧開始温度を柔軟に調整し、特に気温が低い日や風の強い日は温度低下が早いことを考慮した対応を行います。必要に応じて密度測定を実施し、設計値を満たしていることを確認します。
9. 交通開放
転圧完了後、現場全体の状況を入念に確認します。表面の平坦性、継ぎ目の処理状態、周辺構造物との取り合いなど、あらゆる観点から不良箇所がないかを詳細にチェックします。
舗装表面の温度を測定し、50℃以下になったことを確認します。温度計を用いて複数箇所で測定を行い、舗装全体が適切な温度まで冷却されていることを確認します。
交通開放に向けて必要な標識や誘導員を適切に配置します。養生テープや仮設バリケードなどの仮設物を撤去し、安全な通行環境を整えます。
すべての安全確認が完了した後、計画的に交通開放を実施します。開放直後の交通状況を観察し、舗装面に異常がないことを確認します。必要に応じて速度制限などの措置を講じ、初期の舗装保護を図ります。
まとめ
当社のボーラス舗装施工は、環境性能と耐久性の両立を目指しています。上記の各STEPを確実に実施することで、長期にわたり高い透水性能を維持できる舗装を提供いたします。各工程で品質管理を徹底し、お客様に信頼される施工を心がけています。
ご不明点やご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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