型枠面積の計算方法|柱・壁・梁の式と計算例

型枠の数量を拾うとき、どの面をどう計算すればよいか迷った経験はありませんか。

図面を前にして、開口部を控除するかどうかで手が止まる方も多いはずです。型枠面積は「コンクリートに接する面積」という一つの考え方で、柱でも壁でも同じ手順で求められます。

この記事では、基本の計算式から、柱・壁・梁・スラブの部位別の拾い方、数値を入れた計算例、開口部の控除ルールまで、現場ですぐ使える形でまとめました。

目次

型枠面積とは?コンクリートに接する面積のこと

型枠面積とは、コンクリートに接する面の面積のことです。

型枠は、まだ固まっていないコンクリートを流し込み、形を保つための枠です。コンクリートが固まるまで支える必要があるため、コンクリートと接する面にだけ型枠が要ります。

たとえば柱なら四方の側面、壁なら両面が型枠の対象です。一方、地面に接する底面や、あとで別のコンクリートが載る面は、型枠が要りません。

つまり、コンクリートが空気や別の部材と接する面を数えることが、型枠面積を求める出発点になります。

型枠面積の基本の計算式と考え方

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型枠面積の基本は、接する面を長方形に分けて、縦×横で足し合わせることです。

部材を平らな面ごとに分けると、一つひとつは長方形として計算できます。それらを合計すれば、その部材全体の型枠面積になります。

柱のように側面が四方にある部材は、周長(断面の外周の長さ)×高さで、まとめて計算できます。下の表のように、面のとらえ方を決めておくと迷いません。

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面のとらえ方計算式
1つの平面縦 × 横
柱の側面全体周長 × 高さ
壁の両面壁の長さ × 高さ × 2

まず部材を面に分ける、この一手間が計算ミスを防ぎます。

部位別の型枠面積の拾い方(柱・壁・梁・スラブ)

型枠面積は、部位ごとに接する面が違うため、拾い方も変わります。

柱・壁・梁・スラブでは、型枠が必要な面が異なります。下の表で全体像をつかんでから、部位別の考え方を確認してください。

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部位接する面計算式
四方の側面周長 × 高さ
両面壁の長さ × 高さ × 2
底面+両側面(梁幅 + 梁せい×2) × 梁の長さ
スラブ(床)下面スラブの幅 × 長さ

柱の型枠面積

柱の型枠面積は、周長×高さで求めます。柱は四方の側面すべてに型枠が要るためです。断面が0.6m×0.6mなら、周長は(0.6+0.6)×2で2.4mです。これに高さを掛ければ、その柱の型枠面積になります。上下の面は、床や梁と一体になるため、原則として数えません。

壁の型枠面積

壁の型枠面積は、壁の長さ×高さ×2で求めます。壁は表と裏の両面に型枠が要るため、片面の面積を2倍にします。窓や出入口などの開口部がある場合は、あとの章のルールに沿って控除します。柱や梁と接する部分は、重複して数えないよう注意してください。

梁の型枠面積

梁の型枠面積は、底面と両側面の合計で求めます。梁の上面はスラブと一体になるため、型枠は要りません。計算式は「(梁幅 + 梁せい×2) × 梁の長さ」です。ここでの梁せいは、スラブ下に出ている高さを指します。柱に取り付く端部の扱いは、控除ルールの章で説明します。

スラブ(床)の型枠面積

スラブの型枠面積は、下面の面積で求めます。コンクリートを受けるのは下側だけなので、幅×長さで計算します。上面は仕上げ面になり、型枠は要りません。梁が下がっている部分は、梁の側で拾うため、スラブとの重複を避けて数えます。

型枠面積の計算例(柱と壁で実際に計算)

ここでは、柱と壁を例に、実際の数値で型枠面積を計算します。

前の章の式に寸法を当てはめるだけで、答えが出ます。壁には窓を1か所設けた場合の控除も示します。窓は1.5m×1.0mで、面積は1.5㎡です。0.5㎡を超えるため、両面から控除します。

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部位寸法計算式型枠面積
0.6m×0.6m、高さ3.0m(0.6+0.6)×2×3.07.2㎡
壁(開口なし)長さ5.0m、高さ2.8m5.0×2.8×228.0㎡
壁(窓を控除)上記から窓を両面控除28.0−1.5×225.0㎡

このように、面のとらえ方さえ決まれば、計算そのものは足し算と掛け算だけで済みます。

型枠面積で控除する開口部・接続部のルール

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開口部や接続部は、大きさによって控除するかどうかが変わります。

公共建築数量積算基準では、窓や出入口などの開口部は、原則として建具などの内法寸法で計算します。そのうえで、開口部の内法の見付面積が1か所あたり0.5㎡以下のときは、原則として型枠の欠除(控除)はないものとします。柱や梁が取り付く小さな接続部も、この一般則に準じて控除しないのが一般的です。

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項目控除の考え方
窓・出入口内法寸法で計算する
内法0.5㎡以下の開口部控除しない
内法0.5㎡を超える開口部控除する
小さな接続部(取り付く梁など)一般則(0.5㎡以下は欠除しない)に準じて扱う

小さな開口や接続部まで細かく引かないのは、実務の手間を抑えるための取り決めです。

出典:__国土交通省|公共建築数量積算基準(令和5年改定)__

型枠面積を拾うときの実務の注意点

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型枠面積を拾うときは、順番と記録を決めておくと精度が上がります。

大きな建物でも、計算方法は同じで、部位ごとに繰り返すだけです。だからこそ、拾う順番をあらかじめ決め、抜けや重複を防ぐことが大切になります。計算の根拠を残しておけば、あとで数値を確認しやすくなります。

実際の施工では、加工でロスが出たり端材が生じたりします。そのため、計算した型枠面積そのままではなく、少し余裕を見て材料を手配するのが一般的です。拾った面積は、あくまで基準の数量として扱ってください。

よくある質問

型枠面積と型枠の必要枚数は同じですか?

同じではありません。型枠面積は、コンクリートに接する面の広さを表す数量です。実際に使う枚数は、この面積を1枚あたりの大きさで割って求めます。さらに、加工で端材が出るため、割り算の答えより多めに手配します。まず面積を正しく拾い、そのうえで枚数を検討する流れが基本です。

基礎(ベース)の型枠面積はどう計算しますか?

基礎は、側面だけを計算します。底面は地面や捨てコンクリートに接するため、型枠が要らないからです。式は周長×高さです。たとえば1.3m×1.3mで高さ0.6mのベースなら、周長は1.3×4で5.2m、これに0.6mを掛けて3.12㎡になります。上面が開いている場合は、上面も数えません。

開口部は必ず控除しますか?

必ずではありません。開口部の内法の見付面積が1か所あたり0.5㎡以下のときは、原則として控除しません。0.5㎡を超える開口部は控除します。窓のように壁を貫く開口は、表と裏の両面から控除する点に注意してください。判断に迷うときは、基準の数値で確認しましょう。

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この記事を書いた人

売上げ30億円規模の建設会社で11年間施工管理従事。億越えの土木公共工事を数多く竣工。2024年Liftco合同会社設立、代表として元請土木建設会社の書類支援サービスを展開しながら、SEOライティングでマーケティングやリクルート支援を行う。

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